ネットワークビジネスとねずみ講の仕組みの違い
ねずみ講事件:年金たまご
ねずみ講は、具体的にどのようなやり方で展開されるのでしょうか。
「ねずみ講は上位会員だけが暴利をむさぼり、下位会員は損するだけ」と、
頭では分かっていても実際に勧誘を受けたら、
誰でもその誘惑に負けてしまいそうな驚きの仕組みです。
もしその勧誘を受けたら、あなたは耐えられますか?
過去のねずみ講事件を振り返り、ネットワークビジネスとの仕組みの違いを明らかにします。
ねずみ講事件「年金たまご」
健康食品販売会社「ライフ・アップ」(東京・墨田)が
「年金たまご」などと称してねずみ講を運営していた事件。
規模:被害者数4万8000人、被害額110億円
時期:2006年~2009年
ちょうど公的年金の危機が叫ばれていた頃で、多くの高齢者が食い物にされた格好です。
「年金」という名称に惹かれたようですね。
約5万人の会員のうち96%の会員が、
支払額以下の配当しか受けられず損失を被っていたとのこと。
同社が集めた資金約110億円のうち、
配当に回ったのは約72億円にとどまっていたそうです。
「年金たまご」の仕組みはねずみ講?
そもそも、「年金たまご」とはどんなシステムなのでしょうか。
一部私の推測も入りますが、その仕組みについてご説明します。
・会員となって、月1万3500円(初回のみ1万9千円、いずれも税抜き)を支払い、
ブルーベリーやコラーゲンなどの健康食品を毎月購入する。
・毎月の商品代金1万3500円のうちの2000円がボーナスの財源となる。
・会員となると、自分を頂点とするピラミッド型の基本ユニット(たまごという)が作られる。
たまごには自分の子2人、孫4人(子の子が2人ずつ)の計7つの席がある。
・参加者が増えてたまごが満席になると、孫4人からのボーナス計8000円を受け取り、
その半額の4000円を使って新たに2つのたまごの頂点になる(リピートという)。
・リピートを繰り返すと、自分が頂点となっているたまごは倍々に増えていき、
すべてのたまごが完成したときに受け取るボーナスも倍々になっていくという。
このたまごが3ヶ月で完成(会員が3ヶ月で4倍増)すると仮定すると、
ボーナスの計算はこのようになります。
初年度:年間16万7500円の支払いに対して、ボーナスは年間13万2千円
入会後の月 | 1~3月 | 4~6月 | 7~9月 | 10~12月 |
月数 | 3ヶ月 | 3ヶ月 | 3ヶ月 | 3ヶ月 |
たまごの数 | なし | 1個 ○ | 3個 ○ ○○ | 7個 ○ ○○ ○○○○ |
ボーナス | 無し | 4000円×1個 ×3ヶ月 =12,000円 | 4000円×3個 ×3ヶ月 =36,000円 | 4000円×7個 ×3ヶ月 =84,000円 |
2年目:年間16万2千円の支払いに対して、ボーナスは283万2千円
入会後の月 | 1年後の1~3月 | 1年後の4~6月 | 1年後の7~9月 | 1年後の10~12月 |
月数 | 3ヶ月 | 3ヶ月 | 3ヶ月 | 3ヶ月 |
たまごの数 | 15個 | 31個 | 63個 | 127個 |
ボーナス | 4000円×15個 ×3ヶ月 =180,000円 | 4000円×31個 ×3ヶ月 =372,000円 | 4000円×63個 ×3ヶ月 =756,000円 | 4000円×127個 ×3ヶ月 =1,524,000円 |
3年目:年間16万2千円の支払いに対して、ボーナスは609万6千円
入会後の月 | 2年後の1~12月 |
月数 | 12ヶ月 |
たまごの数 | 127個(据え置き) |
ボーナス | 4000円×127個×12ヶ月=6,096,000円 |
このボーナス金額が、ライフアップ社のいう配当金額に一致します。
これは、あくまでもたまごが3ヶ月で完成するという前提なので、
会員数が3ヶ月で4倍、その後の3ヶ月でさらに4倍、さらにその後の3ヶ月で4倍、
というように増えていかないと成り立たちません。
但し、そこはライフ・アップ社も限界を見通しているようで、
3年目以降はたまごは127個までで据え置いているようです。
(127個は、2年目までに完成するたまごの数)
ライフ・アップ社は、
「新規会員を紹介しなくても大丈夫」といううたい文句で会員を集めていたようで、
それだと会員はねずみ算式には増えていかない訳で、
自社で宣伝広告等により会員を倍倍倍と加速度的に増やさなければなりません。
当然ですが、ある時を境に会員を集められなくなったようです。
けど、これってねずみ講(無限連鎖講)とはちょっと違うような気がするのですが、
みなさんはどう思われますか?
年金たまごの仕組みは、会社が健康食品や配当などの宣伝広告により会員を集め、
早い者勝ちでたまごを構築していき、2段下位の会員より配当を得るというもの。
下位の会員から配当を得るという考え方はねずみ講の特徴ですが、
会員が新規会員を紹介しない点は普通の売買取引と何ら変わらないと思います。
すなわち、無限連鎖にはならない構図でねずみ講と同程度の配当が得られるとした、
単なる詐欺行為ではないでしょうか。
因みに、取り扱っている健康食品などの商品も数百円程度の安物だそうです。
ネットワークビジネスとねずみ講の違い!
ネットワークビジネスをやっていると、ねずみ講はすぐに見分けられます。
ネットワークビジネスでは、会社から高品質な製品を購入するとともに、
自分が伝えた組織の消費量に応じて会社から報酬をいただく仕組みです。
ネットワークビジネスとねずみ講との違いは、
・下位の会員から金品を吸い上げるような行為はない。
・ねずみ講では商品を伴わないが、
ネットワークビジネスでは高品質な製品(商品)を売買する。
ということがわかります。
ネットワークビジネスは、誰も損をしない仕組みであるから合法なんです。
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