ネットワークビジネスとねずみ講違いは何?
ねずみ講事件:国利民福の会
ねずみ講は、具体的にどのようなやり方で展開されるのでしょうか。
「ねずみ講は上位会員だけが暴利をむさぼり、下位会員は損するだけ」と、
頭では分かっていても実際に勧誘を受けたら、
誰でもその誘惑に負けてしまいそうな驚きの仕組みです。
もしその勧誘を受けたら、あなたは耐えられますか?
過去のねずみ講事件を振り返り、ネットワークビジネスとねずみ講違いを明らかにします。
ねずみ講事件「国利民福の会」
1987年、「天下一家の会」の残党の元理事らによって、
「国利民福の会」が設立されました。
この「国利民福の会」は、
当時の無限連鎖講の防止に関する法律が「金銭の授受」のみを罰則対象にしていたため、
金銭ではなく国債を使って取引をすることを考案したのです。
また、勧誘の際には国民金融公庫から無担保融資がうけられるとしていたそうです。
規模:被害者数1万人、被害額36億円
時期:1987年~1988年
高配当を謳う儲け話の誘惑には、なかなか勝てないようですね。
この事件を契機に、1988年4月に無限連鎖講の防止に関する法律について、
条文を「金銭の授受」から「金品の授受」へ改正することで、
国債等も対象にするようになりました。
この際に、国利民福の会は同法の改正案が成立した時点での解散を表明し、
実際に同法が施行される前日の同年8月1日には正式に同会を解散しています。
結局、国利民福の会のメンバーは無限連鎖講で逮捕されることこそなりませんでしたが、
詐欺罪で有罪判決となりました。
無限連鎖講に詐欺罪が適用されたのは、この事件がはじめてなのだそうです。
「国利民福の会」のねずみ講の仕組み
仕組みは「天下一家の会」のものと同様のシステムを取っていたそうで、
国債30万円分を購入して、それを加入権利として授受し、
会が指定する上位会員2人に15万円ずつ郵送するというシステムだったといいます。
また、入会に際しては上位会員に送る国債とは別に6万円の収入印紙を購入した上で、
それを会の本部に送ることも要件とし、
政府関係者の意をうけた事業であることを装っていたともしています。
手の込んだ仕組みです。
ネットワークビジネスとねずみ講違いは?
ネットワークビジネスをやっていると、ねずみ講はすぐに見分けられます。
ネットワークビジネスでは、会社から高品質な製品を購入するとともに、
自分が伝えた組織の消費量に応じて会社から報酬をいただく仕組みです。
ネットワークビジネスとねずみ講違いは、
・下位の会員から金品を吸い上げるような行為はない。
・ねずみ講では商品を伴わないが、
ネットワークビジネスでは高品質な製品(商品)を売買する。
ということがわかります。
ネットワークビジネスは、誰も損をしない仕組みであるから合法なんです。
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